福島県双葉郡富岡町 夜ノ森(よのもり)桜並木
昨年の終わりに、また「日本橋ふくしま館」へ行ってきました。
いつ行っても、お客さんで賑わっています。この日も楽しく買い物ができました!
「いちご」を買おうと思ったのですが、もっと気になったものが「シルバーベル」という果物。「西洋なし」のことでした。これは近所のスーパーでもなかなか買えないので、こちらを購入。
写真だとそこまで大きさが伝わらないのですが、片手いっぱいでずっしりと重く、2つで500円ってお得だと思います。甘くて食べ応えがあって、すごく美味しかったです。
「喜多方ラーメン(醤油味)」もすごく美味しかった!「酪王カフェオレ」はミルクが濃くて大好きです。
この日、福島の子供たちによるイベントをやっていまして、「阿久津曲がりネギ」を試食させてもらったり(甘い!)
「天のつぶ」というお米をいただいたり、子供が走ってやってきて、「福島の飴です!!」と元気よくいただきました。
前回行ったときもそうですが、ここでは福島のスタッフが常駐していたり、農産物を売りに来たりしていて、いつも元気をいただけるお店です。来てよかった、また来よう!と、この日も思いました。
福島の子供たちが紙芝居で、「3.11の原発事故」を語ってくれたり、こんな手作りの冊子をいただきました。
今まで復興に向けて努力をし続けて、そしてそれが今、本当に力強く動き出しているんだなぁと感じました。
3.11からもうすぐ9年が経つのですね。
ところで福島県って、北海道、岩手県の次に面積が広いって知っていましたか?
東西に長い形ですが、2つの山地によって、西から「会津」「中通り」「浜通り」の3つの地域に分かれています。地形・気候・交通・歴史・文化などの面に違いがあって、3地域での同一県としての帰属意識は低いそうです。
この「気象差や標高差など、変化に富んだ自然環境を活かし、多様な農産物が生産される条件が揃っている」ことから、『食の宝庫ふくしま』と言われています。
こちらより。
こちらより。
「浜通り」はさらに、「相馬市」「南相馬市」「双葉郡」を中心とした「相双(そうそう)エリア」と、「いわき市」を中心とした「いわきエリア」からなります。
福島第一原発の事故によって避難指示区域となったのは、「相双(そうそう)エリア」でした。
こちらより。
この「相双(そうそう)エリア」ですが、復興に向けての明るいニュースを目にするようになりました。
・Jヴィレッジと聖火リレー
2018年7月に、楢葉町にある「Jヴィレッジ」が再始動し、復興のシンボルとなりました。
「Jヴィレッジ」とは、サッカー等を対象としたスポーツトレーニング施設で、日本サッカー界初のナショナルトレーニングセンター。
福島第一原発から20キロの距離にある「Jヴィレッジ」は、福島第一原発事故の対応拠点として活用されました。自衛隊、消防、東京電力などの作業員や関係者がここで準備をして、バスで現場に向かいました。
東京電力の関係者は、「Jヴィレッジがなかったら、これほど早く福島第一原発を落ち着かせることはできなかった」と話していたそうです。
東京オリンピックの聖火リレーは2020年3月26日、「Jヴィレッジ」から出発します。
先日、唯一全町避難が続いていた「双葉町」が聖火リレーに追加されたことが発表されました。
それにより、3.11によって避難指示が出た地域(分かりやすく言うと、浜通り全部!)はすべてリレーが実施されることになりました。
・初めて「帰還困難区域」の「避難指示の一部解除」が行われる
帰還困難区域のうち、「双葉町」「大熊町」「富岡町」の一部地域の避難指示の先行解除を正式決定。
【一部地域の避難指示解除の日時】
双葉町 2020年3月4日 午前0時
大熊町 2020年3月5日 午前0時
富岡町 2020年3月10日 午前6時
この一部解除が行われたことにより、聖火リレーが双葉町にもやってくることになった、ということです。
こちらのニュースより。
・JR常磐線が全線開通
浜通りを通る「JR常磐線」は、帰還困難区域を通る「富岡駅」~「浪江駅」まで、運休が続いていましたが、2020年3月14日に、全線開通することになりました。
「富岡駅」~「浪江駅」までとは、「富岡」「夜ノ森」「大野」「双葉」「浪江」駅です。
これにより、東京都内と仙台市を結ぶ、特急列車「ひたち」の運行も再開され、より「仙台」へ、さらには「東京」へと、活性化が期待されています。
こちらのニュースより。
この「JR常磐線の全線開通」は、とても大きな意味があります。
分断されていた太平洋側が、9年たってやっと一つに繋がるということで、ただ福島だけではなく、東北の復興の象徴であり、東北6県民の悲願だったそうです。
福島、そして東北地方の復興が、さらに加速するということですね。
・2019年春、帰還困難区域への「花見バス」が話題に。
2019年、「富岡町」の桜の名所「夜の森(よのもり)」で、8年ぶりに桜まつりが開催され、1300人が来場。歌やよさこいや鍋のおもてなしで、賑やかな桜まつりになりました。マスクをしている人も見当たらず。
町のシンボルである「桜並木」は、全長2.2キロのうち1.9キロの区間が帰還困難区域ですが、地元の方々が「帰還困難区域観桜バス」に乗って、桜並木を20分かけて通り、桜を楽しみました。その桜並木のあまりの美しさが話題になりました。
「観桜バス」に参加した地元の方の感想で、このようなものがありました。
『自宅の目の前を走っているのに、帰れない。帰れるならいいけど、帰れる予定もない。(桜並木やこの状況を)宣伝して欲しい。発信してほしい。今の状況を見て、知ってもらいたい。』
ということで、2012年の「夜ノ森桜並木」の動画があったので、最後に載せておきます。
原発事故前は、開花時期になると、全国から10万人以上が訪れていた。町民にとって、誇りであり心のよりどころであった、夜ノ森の桜。
誰に見られることがなくても、桜は毎年こんなに美しく咲いていたのですね。
帰還困難区域の桜は「満開」です。(恐ろしい放射性物質はどこに?)
2020年、さらに本格的に復興していく福島。
私も微力ながら、情報をチェックして発信して行きたいと思います。